任される範囲の広がり方
任される範囲の広がり方
一つの仕事の出力が、次の仕事の入力を変える。段階は引き受けられる曖昧さ。速く返すと次が来る。
一つの仕事の出力は、次の仕事の入力を変える。これを繰り返すと、任される範囲が広がる。範囲がどう広がるか、何で決まるか。
段階は引き受けられる曖昧さで決まる
仕事の段階は、どこまで曖昧な入力を引き受けられるかで分かれる。
- 目先の対応:入力が具体。何をするかが決まっていて、調べながら完了できる。
- 作る・直す:入力は目的と範囲。何を決めれば作れるかを、自分で洗い出す。
- 課題の推進:入力は目的だけ。問題の定義から自分でやり、進め、相手の判断を取りながら進める。
段階を上げるのに必要なのは、整理する力(進め方)、聞く力(コミュニケーション)、知識の幅。つまり、ここまでの記事で書いた力が、そのまま段階を決める。
範囲が広がる連鎖
範囲が広がるときには、決まった連鎖がある。
- 簡単なことを任される。
- それを速くやる。
- ついでに改善点を提案する。
- 「あれもやって」「これもやって」と頼まれることが増える。
- やったことがないことは、一晩で立ち上げて間に合わせる。
- 繰り返すうちに、できる範囲が広がっている。
入口のポジションは関係ない。同じ現場、同じ入口でも、動き方で手に入るものがまったく違う。
なぜこの連鎖が成立するのか
どの現場も、人の数はいる。しかし、なんとかして推進しようとする気持ちと能力のある人は少ない。 だから、少しでも可能性がありそうな人がいたら、頼んでみたくなる。十分なスキルの人が十分な数そろっている現場のほうが珍しい。
条件の悪そうな現場にも、持ち帰れるものがある。大きな案件の末端でも、その品質基準と進め方は、仕事をしながら学べる。全力でやれば持ち帰れる。 派遣の立場なら、お客様は自社の上司ではなく、派遣先の上司だと考える。次の仕事を渡してくれるのはその人だ。
速さが信頼になる
連鎖を回す燃料は速さだ。任されたことを速く返す。やったことがないことも、短期間で立ち上げて間に合わせる。 これができると「あの人なら、やったことがなくても、なんとかする」と思われ、仕事はそういう人に集まる。
逆に、ゆっくり立ち上がっていると、悪気のない形で仕事が来なくなる。周囲は知識の総量を見ていない。任せた瞬間の返事と、翌日の動きを見ている。
価値は給料ではなく範囲で測る
給料は遅れてついてくる。先に動くのは、任される範囲だ。範囲が広がってから、単価交渉や転職のタイミングでまとめて反映される。
見るべきは、いま自分ができる範囲が、半年前より広がっているか。給料が上がっていても範囲が広がっていなければ、市場に出たときに下がる。 給料が変わらなくても範囲が広がっていれば、後から回収できる。
まとめ
- 段階は、引き受けられる曖昧さ。目先の対応 → 作る・直す → 課題の推進。
- 連鎖は、速くやる → 改善を足す → 頼まれることが増える → 間に合わせる。
- 連鎖が回るのは、推進できる人がどの現場でも足りないから。
- 速さが信頼になる。初速で評判が決まる。
- 価値は給料でなく範囲で測る。